【株式投資初心者向け】ファンダメンタルズ分析の基本的な指標と基準値
こんにちは、おびえた鹿です。
コロナ禍が本格化する前の2月頃から小額ですが株式投資をはじめました。20冊以上初心者向けの書籍を読み、成長性のある銘柄に投資する成長株投資を目指すことに決めました。
株式投資の手法はチャート(株価の時系列変化)の形状に着目するテクニカル分析と、財務指標などを分析するファンダメンタルズ分析に大別されます。私はチャートの形状が特定のパターンに必ず当てはまということが信じられなかったのでファンダメンタルズ分析派です。
この記事では、ファンダメンタルズ分析派の株式投資初心者が押さえておくと良い基本的な指標を紹介し、いくつかの書籍で推奨されていた基準値を整理していこうと思います。
成長株投資で確認すべき指標
私が普段参考にしている指標を紹介します。大別すると(1)割安度、(2)成長性、(3)財務の安全性を評価する指標となっています。詳細な定義は書籍やインターネットにありますので、ここでは何を意味しているのかを簡単に説明します。増収率以外は会社四季報や証券会社が提供する株取引ツールの企業情報ページに記載されているので、誰でもすぐに利用できる指標だと思います。
【割安度】株価収益率(PER:Price Earnings Ratio)
現在の株価÷1株当たり純利益(EPS)。現在の株価が、その会社が1年間に稼ぎだす1株当たりの純利益の何倍になっているかを示す指標。EPSの計算過程で必要な当期純利益は3カ月に一度の四半期決算で報告される翌年の業績予想を用いる。業績予想は会社の性格によるクセがありますが、会社四季報ではそういったクセを考慮して予想してくれています。
【割安度】株価純資産倍率(PBR:Price Book-value Ratio)
現在の株価÷1株当たり純資産(BPS)。現在の株価が、その会社の純資産の何倍になっているかを示す指標。PERと異なり目安となる数値があります。それは1倍以下かどうかです。なぜなら、PBR1倍(現在の株価と1株あたりの純資産が同じ)の場合、理論上は会社が解散した際に投資した金額と同じ金額が純資産を原資として戻ってくるためです。
【成長性】営業利益率
営業利益÷売上高×100[%]。高いほど本業で利益を稼ぐ力があることを意味します。一般的に企業の損益計算書上で表される利益率は下図のように5種類ありますが、営業利益以降の項目を加味すると、本来の実力にノイズ(営業外損益や特別損益等)が入ってしまい会社の実力を把握しにくくなります。
【成長性】増収率
(当期の決算期の売上高÷前期の決算期の売上高-1)×100[%]。企業の成長性を評価する指標。高いほど成長性があることを意味します。
【成長性】自己資本利益率(ROE:Return on Equity)
当期純利益÷自己資本×100[%]。株主としての投資効率を測る指標。高いほど経営の効率が良いことを意味します。
【財務の安全性】流動比率
流動資産(1年以内に現金化される資産)÷流動負債(1年以内に返済しなければならない負債)×100[%]。財務の安全性を評価する指標。高いほど短期的な支払能力があることを意味します。
【財務の安全性】自己資本比率
純資産/(負債+純資産)×100[%]。財務の安全性を評価する指標。高いほど中長期的に見て倒産しにくいことを意味します。
参考にした書籍とその中で触れられていた指標値の目安
参考にすべき指標や基準となる数値が書籍によってバラバラだったので以下の表にまとめてみました。”×”印は参考にすべきではない指標、”ー“印は書籍の中で特に触れられていなかった指標を意味します。
PERは参考にすべきが5人、参考にすべきではないが2人と著者によって意見が割れました。参考にすべきではないと主張している理由として、
「PERはいまと同じ利益がずっと続いたらという前提をもとに計算している」
10万円から始める 小型株集中投資で1億円より引用
「PERは株価が割高か割安かを相対比較する際に使われる一方で、利益の期待値という一面も持ち合わせている」
会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方より引用
という説明があり納得しました。後者に関しては理論株価と現在の株価を比較することで、期待値の影響を考慮して判断できるのかなと思いました。これから勉強したいと思います。
また、割安度を測る指標として一般的なPBRも参考にすべきとしたのは1人の著者だけでした。参考にすべきではない主張している理由として、
「資産を買ったときの値段をそのまま使うので正確に実態を表しているとは言えない」
本当に儲かる株 成長する株を自分で見つけられるようになる本より引用
という説明がありました。これに関しては、バランスシートを見て資産の内訳をちゃんと確認すればある程度は実態を把握できそうですが、正確な分析は初心者には難しいと感じました。
以上を踏まえると、PERとPBRで絞ってしまうと有望な銘柄を見逃す可能性がありそうなので、当面は営業利益率、増収率、ROEをメインで見つつ、コロナ禍が続いている間は流動比率と自己資本比率にも着目して銘柄選定をしようと思います。
まとめ
以上、ファンダメンタルズ投資家が押さえておくべき指標とその基準値をまとめた記事でした。割安度を測る指標としてPERとPBRは有名ですが、定義を掘り下げて考えてみると少し扱いづらい指標で、何人かの投資家の間でも参考すべきどうかの意見が割れていることがわかりました。
株式投資において万能な指標はないので、複数の指標から統合的に判断する力が必要だと思っています。今回紹介した指標以外にも良い指標はたくさんありますので引き続き勉強していくつもりです。ご覧いただきありがとうございました。
【投資初心者向け】無料のツールを用いたポートフォリオのリスク分析
こんにちは、おびえた鹿です。
皆さん、分散投資のため複数の資産クラスを保有している方がほとんどだと思いますが、ポートフォリオ全体のリスクがどのくらいか確認したことがありますか?
私はコロナ禍をきっかけに少しだけ保守的なポートフォリオを変更したのですが、実際にポートフォリオ全体のリスクがどのくらいが気になりつつも放置したままになっていました・・
今回の記事では、インターネット上で公開されている無料のリスク分析ツールを使って、ポートフォリオのリスク分析を行いたいと思います。
リスク分析ツール
ファンドの海
投信ブロガーイーノ・ジュンイチさんが運営するサイトのツールです。水瀬ケンイチさんの書籍*1でもお薦めされており、名前だけは前から知っていました。サイトはシンプルでわかりやすく、資産配分を入力すると期待リターンとリスク、長期投資による運用結果の予想、アセットアロケーション分析の結果が表示されるつくりになっています。このサイトだけで長期投資に必要なほぼ全ての分析ができるのではとは思うくらいの完成度です。
ただし、入力できる資産クラスが国内債券、国内株式、先進国株式、先進国債券、新興国株式の5つに限定されており、私は金の投資信託をポートフォリオに組み込んでいるため今回は使用しませんでした。
モーニングスター 資産分配シミュレーション
インターネットで探して行き着いたのがモーニングスターのサイトです。投資信託を中心とする金融商品の分析を得意とする会社とあって使いやすく、かつ見た目もおしゃれなツールが揃っています。また、資産クラスは金やREITなど一通り揃っています。サイトにアクセスすると使い方の説明動画が流れますので詳細はそちらをご覧下さい。
簡単に説明すると、まず初めに以下のような画面で資産配分の設定をします。
左側に資産クラスの一覧があるので、そこから対象の資産クラスを中央の円グラフにドラッグ&ドロップすることでポートフォリオに追加できます。配分は円グラフの小さい丸を動かすことで変えることができます(入力形式の方が使いやすい気がしますが・・)。
次に、右の方にあるリスク&リターン分析をクリックするとポートフォリオ全体と資産毎のリスクとリターンが表示されます。
ただし、ポートフォリオ全体のリスクとリターンの計算の際に使う資産クラス間の相関係数が変えられない仕様になっているのが少し残念なポイントです。私は色々設定を変えて分析しようと思っていたので、今回は使用しませんでした。
資産形成将来シミュレータ「アセロラ!!」
最終的に行き着いたのが資産形成将来シミュレータ「アセロラ!!」by東北投信です。様々な資産クラスが扱えて、かつ資産クラス間の相関係数も変更できます。
東北投信という名前とツールの充実さから東北地方の銀行のサイトだと思っていましたが、なんとブロガーのMirai Takebeさんが運営する個人のブログでした!(私が気になる少しマニアックな内容も記事にされておりファンになりつつあります)
アセロラを使ってポートフォリオのリスクを計算
デフォルト設定で計算
まずはデフォルト設定の相関係数でリターンリスク分析をしてみます。下の図のような表があるので、一番右の「割合」という列に値を入力していきます。私は比率で入力しましたが、内部的に100%で換算してくれるとのことなので、比率がわからなければ金額等でも問題なさそうです。
設定が完了したら、「計算開始」ボタンを押します。すると、下の図のようなリスク・リターン分布図が出てきます。ポートフォリオ全体のリターンとリスクは別途数字で表示され、私の場合はリターン3.56%、リスク14.86%となりました。米国株式よりリスクが4%程度低くて、リターンは同程度ということがわかりました。しかし、新興国債券の方が若干、低リスク高リターンなので改善の余地があることもわかりました。
直近8年間の資産クラス間の相関係数で計算
次に、私が過去の記事
obietasika-assetmanagement.hatenablog.com
で調べた直近8年間(2012年7月末~2020年6月末)の基準価格に基づいて計算した相関係数を使って同様の計算を行ってみたいと思います。下の図のように変更しました。ただし、国内REIT、米国株式、米国債券については過去の記事で調べていなかったので、デフォルト値のままにしました。
リスク・分布図は下の図の通りです。ポートフォリオ全体のリターンは資産クラス間の相関係数と無関係なので変更前と変わらず3.56%、リスクは変更前の14.86%から15.41%と約0.6ポイント高くなりました。
リーマンショック以降は資産クラス間の相関係数が高くなっているので、ポートフォリオ全体のリスクが高くなりやすいという話を書籍で読み少し心配でしたが、今回の結果から、あまり神経質になる必要はないのかなと思いました。何でも自分で手を動かして計算してみるとスッキリしますね。
まとめ
以上、インターネット上で公開されている無料のリスク分析ツールを使って、ポートフォリオのリスク分析をした記事でした。近年、資産クラス間の相関係数が高くなっているため、ポートフォリオのリスクが以前よりも高くなっていることが気になっていましたが、実際に計算したところ神経質になるほどではないということがわかりました。同じような不安を抱えていた人の参考になれば幸いです。ご覧いただきありがとうございました。
【投資初心者向け】資産クラス間の相関係数に基づいたポートフォリオの考え方
こんにちは、おびえた鹿です。
私は積み立て投資暦が1年未満の初心者なのですが、コロナ禍が本格化する3月頃までは米国株が好調だったことに浮かれてしまい、株式100%のポートフォリオを組んでいたため、3月以降は含み損が20%近くなり動揺していた時期がありました・・
そこで、ポートフォリオを見直すために書籍やブログや読んだのですが、安全資産(債券と金など)の扱いに関する意見が分かれており悩んでいました・・しかし、ある書籍で資産クラス間の相関係数に着目したポートフォリオが提案されており、私にはその考え方がしっくりきました。
この記事では、その書籍の要点を紹介し、また、最近の相関係数を調べた上でどのようなポートフォリオにするのが良さそうかを考えていこうと思います。
相関係数に注目するきっかけとなった書籍
モーニングスター社長の朝倉さんが著者の本*1です。2012年出版なので少し古いですが、低迷相場への対処方法をまとめており、時代に関係なく通用する内容だと感じました。
中でも、下の図ように、リーマンショック後は資産クラス同士の値動きが非常に似通り、相関係数が高くなったことに注目しています。
(出所:書籍のデータをもとに図表化)
一見すると、全ての資産クラスに対して相関が低い国内債権をポートフォリオに組み入れることが望ましいように思えますが、著者は日本人の資産が年金や預貯金、保険を通じて国債漬けになっている状況を踏まえ、ポートフォリオに組み入れるべきではないと主張しています。
その代わりに金(ゴールド)を保有し、ポートフォリオとしては海外株式60%(先進国30%、新興国30%)、海外債券30%(先進国15%、新興国15%)、ゴールド10%を薦めています。その理由として、ゴールドは全ての資産クラスとの相関性が低いだけでなく、インフレに強く、かつ、実物資産のため信用リスクがないことを挙げています。新興国の比率が大きい点に関しては書籍に詳しい説明があります。
私はこれまで、よくある投資信託のバランスファンドを見て、単に「資産を分散させるのが大事」と思っていたため、相関係数や金の特性に基づいた視点が新鮮でした。
直近の相関係数
基準価格に基づいて手計算
先ほど紹介した書籍は2012年出版なので、資産クラス間の相関係数のデータも2012年までしかありませんでした。そこで、各資産クラスのeMAXISシリーズの基準価格のデータをモーニングスターのサイトからダウンロードし、2012年~2020年までの相関係数を自分で計算してみました。
理想的には、基準価格ではなく、指標そのものの値で相関係数をすべきなのですが、入手先が簡単に見つからなかったため基準価格で代用しました。資産クラスとeMAXISシリーズ商品名の対応関係は下の表の通りです(ゴールドのみeMAXISではありません)。
いずれの資産クラスに対してもゴールドの相関係数が低いことは2012年以前と同様の傾向ですが、他のクラスでは互いの相関が高くなっていることがわかります。特に、国内債券クラスと負の相関を持つ資産クラスがなくなっていることが大きな違いだと思います。このことからも、国内債券クラスは追加する旨みはないかなと感じました。
JPモルガンの長期予想
世界経済などの情勢を踏まえて2020年以降どうなりそうか気になったので、J.P.モルガン・アセット・マネジメント超長期マーケット予測(Long-Term Capital Market Assumptions 2020年版)から相関係数を抜粋し整理しました。
先ほど手計算した2012年7月末~2020年6月末のパターンよりも、リーマンショック以前の2002年5月末~2007年5月末のパターンに近い印象を受けます。
したがって、長期的に見ると相関係数の観点では国内債券クラスは他の資産クラスと負の相関を持つ望ましい性質を持ったクラスなのかもしれません。ただ、現状の金利を考えるとリターンがほぼ0%であまり魅力を感じないので今回は組み込みを見送ろうと思います。
一方で、ゴールドの相関はこれまで通り低いままなので、保有するメリットはありそうです。
まとめ
以上、資産クラスの相関係数に基づいてポートフォリオ構成を再検討した記事でした。直近8年間の基準価格に基づいて手計算した相関係数とJ.P.モルガンの長期予想の相関係数の両方を確認し、ゴールドが他の資産クラスに対して相関が低いことを確認しました。
今回は、国内債券を組み込むことを見送りましたが、今後の金利次第では考え直すかもしれません。理想的なポートフォリオは人それぞれの許容リスクによって異なるため正解は1つではありませんが、ポートフォリオを考える際の参考になれば幸いです。ご覧いただきありがとうございました。
【投資初心者向け】簡易シミュレーションによる運用期間と元本割れ率の関係調査
こんにちは、おびえた鹿です。
コロナ禍による緊急事態が解除され少し落ち着いてきましたが、ここ数ヶ月は自粛生活で気疲れする時期が続きましたね。特に、投資運用を始めたばかりの方は、含み損の額に驚き長期投資をこのまま継続するべきかどうか悩んだと思います。
私も昨年の9月から始めた投資初心者なのでかなり動揺しましたが、リーマンショックや東日本大震災を乗り越えて資産を増やしている方々を書籍を通してたくさん知っているので、パニックにならずに済みました。
ただ、そういった事実を知っていても、あくまで結果論でしかないため、将来自分の資産がどうなるか不安になりますよね・・
この記事では、投資信託のリターンとリスクに基づいた簡単なシミュレーション(実験)を行い、運用期間と元本割れ率の関係を調査したいと思います。
資産運用におけるリスクとは
定義
リターンは資産が年間どのくらい増えるかを表した数字で直感的にわかりやすいのですが、リスクはピンとこない人が多いかもしれません。金融業界ではリスクは「将来の結果の不確実さ」を意味し、それを標準偏差という指標によって数値化したのがリスクとして表記されています。
標準偏差は統計学の分野の用語ですが、投資信託などの金融資産の価格変動が正規分布というモデルに従って確率的に変化すると仮定すると、標準偏差(リスク)と平均(リターン)から2つの数字から将来の資産額とその確率がわかります。
具体例を用いた解説
仮に、リターン5%、リスク20%の投資信託があったとすると1年後に得られるリターン(期待リターン)の発生確率は以下のような分布になります。
リターンがぴったり5%となる確率は2%しかなく実際には、広がりがあることがわかります。逆に言うと、5%以上のリターンが得られる場合もあるということです。
正規分布の性質から
平均(リターン)±1標準偏差(リスク)の範囲に収まる確率は68.3%
平均(リターン)±2標準偏差(リスク)の範囲に収まる確率は95.5%
となることが統計的に保証されています。
投資期間と元本割れ率
リターンとリスクの考え方を使い、シミュレーションによって運用期間と元本割れ率の関係を調べてみました。
実験条件
シミュレーションで使う数字は以下の表の通りです。
前章では1年あたりのリターンとリスクを使って説明しましたが、実際には毎月積み立て投資をする人がほとんどだと思うので、1ヶ月あたりのリターンとリスクを使いました。非現実的な数字だと実感がわかないので、モーニングスターのサイトからダウンロードしたeMAXIS 全世界株式インデックスの月次基準価格(2010年6月1日から2020年6月1日)を元に計算しました。
シミュレーション手順
【STEP1】
エクセルのRAND関数、NORM.INV関数と実験条件で設定したリターン(0.01)とリスク(0.05)を使って、その月のリターン=NORM.INV(RAND(),0.01,0.05)を計算する。
【STEP2】
翌月の資産額=(累積投資額+1ヶ月あたり投資額)×(1+その月のリターン)として360ヶ月分(36年分)を計算する。
結果
シミュレーションを10回行った際の評価額(色つきの線)と累積投資額(黒線)の推移を下の図にまとめました。
運用年数が15年あたりまでは累積投資額と同じくらいですが、30年経つと累積投資額720万円を大幅に上回り1億円以上となったケースもあります。
縦軸を拡大したものが下のグラフになります。
15年を過ぎたあたりからは累積投資額を下回っておらず、元本割れを起こしていません。また、赤線の場合のように、2度大きく元本割れを起こしたケースであっても30年経つと累積投資額を上回る評価額となっており、長期投資が有効であることがわかります。
実際に元本割れ率を計算してみると、下のグラフのようになります。
シミュレーション回数が10回と少ないため、グラフがガタガタになっていますが、運用年数が10年以下では元本割れが発生しやすいと言えそうです。(今回はわかりやすさのためシミュレーションによって計算しましたが、統計学的に理論値を計算することもできるはずです)
まとめ
以上、運用期間と元本割れ率の関係をシミュレーションによって調べた記事でした。1度元本割れがあったとしても、15年以上の運用を想定しているなら最終的には元本割れしない可能性が高いことがわかりました(リスクが0%でない限り100%元本割れしないとは言えないのでご注意ください)。今回の記事が少しでも皆様の心の安定に繋がれば嬉しいです。ご覧いただきありがとうございました。
【投資初心者向け】SBI証券で口座開設から投資信託を積立投資するまでの最短手順
こんにちは、おびえた鹿です。
金融庁の老後2000万円問題以降、つみたてNISAのような投資信託の積立投資に
興味を持った人は多いと思います。
ただ、いざ始めようとすると
- どの金融機関に口座開設すべき?
- どの投資信託を選ぶべき?
- 毎月自動で積立投資するためにどんな設定が必要?
のようにわからないことが多く、面倒になってあきらめていませんか?
この記事では、SBI証券での口座開設、自動積立の設定までを最短で行うための
手順を紹介していきます。
口座開設
金融機関の選定
銀行の窓口ではなく、必ずネット証券に口座を開設します。
大事なお金をネット証券に預けるなんて何か不安・・と思うかもしれません。
色々調べるまでは私もそう感じていました。
銀行の無料相談窓口にいる人なんて羊の皮をかぶった狼
と表現するなど、銀行の窓口で口座開設しないことを強くすすめています。
理由は、顧客が儲かる商品ではなく、銀行が儲かる商品をすすめてくるからです。
こういった理由から私もネット証券を選びました。
ちなみに、ネット証券・銀行に関係なく、投資信託購入時に販売会社に預けたお金は最終的に販売会社とは別の信託銀行で管理されるので、販売会社が倒産した場合でも預けた資産を失うということはありません。
ネット証券の選び方ですが、投信ブロガーとして有名な水瀬ケンイチ氏は著者*2の中で、
最適な金融機関のいちばんの選定ポイントはコスト最安値のインデックスファンドを設定と同時に真っ先に取り扱うかどうか
と述べており、過去の実績からSBI証券と楽天証券をすすめています。
SBI証券での口座開設手順
SBI証券での口座開設の手順を説明していきます。
まずは、SBI証券のホームページにアクセス。
申込フォームに移動するので、個人情報を入力していきます。
納税方法を「SBI証券に任せる」に、また、つみたてNISAを申し込むにチェックを入れます。NISA・つみたてNISAの申し込み、NISAとつみたてNISAの切り替えは後からも可能です。
ただし、1人1口座までなので既に保有している方は申し込めません。
本人確認書類の提出方法を選択します。「高画質のカメラが手元にない・・」といった特殊な事情がない限り、WEBアップロードをおすすめします。
ちなみに、スマホのカメラの画質で問題ありません。
また、インターネットバンキングに対応した銀行口座をお持ちではない方は場合は、住信SBIネット銀行の口座を申し込んでおくと手間が省けて便利です。
審査が完了すると、「ユーザー名」・「ログインパスワード」・「取引パスワード」等が記載された「口座開設手続完了のご案内」という書類が届きます。
積立投資を開始
いよいよ、投資信託を購入し、つみたて投資をはじめていきます。
開始当初は知識が乏しく、どの投資信託が良いか自分で判断できない・・と思ったので、有名な投信ブログや書籍でおすすめされていた低コストが特徴のeMAXIS Slimシリーズの国内株式、先進国株式、新興国株式を購入しました。
まずは、とにかくやってみよう!という精神です。
SBI証券での購入手順を説明していきます。
書類「口座開設手続完了のご案内」に記載のユーザー名・ログインパスワードでSBI証券にログイン。
メニューバーの「投信」を選択し、検索ボックスに投資信託の商品名のキーワードを入力し検索ボタンを押します。
検索結果が表示されるので、購入したい商品名をクリックします。
積立投資をしたい場合は、積立買付か、つみたてNISA買付をクリックします。
※クリックしただけでは購入されませんのでご安心ください。
積立の設定画面に切り替わるので、保有する複数の投資信託をそれぞれいくらずつ購入するかを設定します。
多くの人は、比率を考えて購入すると思うので、比率入力を選択し1か月あたりの積立金額を入力します。
今回は、資産配分を決める有名な考え方の1つである「世界市場ポートフォリオ」に従って、国内株式・先進国株式・新興国株式を株式時価総額の比率と同じになるように1:8:1で設定しました。
①コース(買い付ける頻度)を「毎月」にし、申込設定日を選択。
設定日は給料日やキリが良い月末や月初を選びたくなりますが、多くの人が購入するため株価が微妙に上がる場合があるのでおすすめできません。
下の記事にあるように、中途半端な日付を選びましょう。
②保有する全ての投資信託に対して比率を設定。
③書類「口座開設手続完了のご案内」に記載の取引パスワードを入力。
④ボタンをクリック。
これで毎月自動で買付が行われるようになります。
SBI証券での自動入金の設定方法
上記の手順で自動買付されるようになりましたが、この状態では自動入金はされないため、毎月自分で入金しなくてはいけません。面倒ですよね・・
ここでは、SBI証券ホームページでの自動入金の設定手順を説明していきます。
(設定フォームの場所がわかりにくく、個人的にはここが一番手間取りました・・)
SBI証券ホームページから
「①口座管理」>「②お客様情報設定・変更」>「③お取引関連・講座情報」>「④銀行引落サービス」の順にクリック。
下のようなフォームに移動するので、「確認・変更」のリンクをクリック。
①利用するにチェック。
②ボタンを押し、送金元の口座がある金融機関を追加。
金融機関を選択する別ウィンドウが表示されるので指示に従って必要項目を入力。
③銀行口座引落予定日とSBI証券口座着金日にタイムラグがあるので日付を確認。
初回のみ自動入金ではなく、手動での入金が必要となる場合があるのでご注意ください。
④書類「口座開設手続完了のご案内」記載の取引パスワードを入力し、ボタンをクリック。
以上で、SBI証券で毎月積立投資するための全ての設定が完了となります。
お疲れ様でした (^_^)
まとめ
以上、SBI証券で口座開設から投資信託を積立投資するまでの手順の記事でした。
今回はとにかく始めることを優先したので、投資信託の商品の種類については深く触れませんでしたが、今後別記事で紹介する予定です。
皆さんが資産運用を始めるきっかけになれば嬉しいです。
ご覧いただきありがとうございました。
自己紹介
運営者プロフィール
- 30代男性
- 共働きの妻と2人暮らし
- 関東の某企業にて情報工学を専門とする研究者として働く
経歴
大学を学部で卒業した後、IT企業に就職したものの
毎月100時間を超える残業時間に魂が削られる毎日を経験。
「一度しかない人生、愚痴を言いながら生きるのは嫌だーー」
と思い、入社2年目に会社を退職。残業で貯めた貯金を使い、
学生の時に夢だった研究者になるために大学院に入学。
「世の中そんな甘くない」と言われることも多々ありましたが
見返したいという思いと研究者になりたい一心で2年間頑張った結果
無事に企業の研究所に就職することができました。
ブログを始めた経緯
金融庁の2000万円問題と結婚を機に、子育てやマイホーム購入に必要なお金を真剣に考えるようになり、資産運用の必要性を認識しました。
株や投資の経験がない初心者なので色々と本を読んだところ、
つみたてNISAやiDeCoといった制度を利用した投資信託のつみたて投資が
良さそうということがわかりました。
ただ、結婚している身なので自分1人の意志で勝手に
お金を投資するわけにはいきません。
なので、自分なりに資料を作り、妻に投資計画をプレゼンしたのですが
自分がいまいち理解していないせいか上手く伝えることができませんでした・・
自分と似たような境遇の人はいないかとブログを探したところ
資産運用に成功した方が運営している優良ブログはたくさんあるものの、
目的がアーリーリタイアだったり、投資に回している金額が桁違いだったりと
運用の思想が合致するものが意外と少ないと感じました。
そこで、知識を身に付けるには自分で勉強してアウトプットすることが
一番効果的だと思い、調べたことをブログという形で情報発信していこう
と考えました。
こんな人におすすめ
- 家族がいてリスクの高い資産運用は避けたい人
- 投資信託やクラウドファンディングに興味がある人
- 資産運用に大金は回せないという人
- 贅沢をするためでなく心のゆとりを増やすために資産運用をしたい人